東京商工リサーチが東京証券取引所1部、2部上場の主な小売業(飲食店を含む)を抽出し、四半期別従業員数推移(2009年決算第4四半期~2011年決算第3四半期)の動向をまとめた結果、上場百貨店6社の2011年決算第3四半期の単独決算ベースの総従業員数は8146人と前年同期に比べ2001人、率にして19.7%の大幅減少になった。
東京商工リサーチでは「個別業種別では百貨店だけが四半期ベースで従業員数を減らし続けており、2009年第4四半期から8期連続で従業員数が減少。歯止めがかからない」としている。
また「主な上場小売業では低迷する国内の個人消費を背景に依然として従業員数の減少傾向が続いているが、個別業種では猛暑効果やエコポイント制度などの影響から前年同期比で従業員数が増加に転じる業種もあり、業種間での温度差が広がっている」とし「家電量販店やコンビニエンスストア、ホームセンターでは人員増に転じた」としている。
特に上場コンビニエンスストア(7社)では総従業員数は前年同期比1.3%増(142人増)の1万766人となり「夏場の猛暑により清涼飲料やアイスクリーム、冷めんなどの販売が好調だったことに加え、たばこ税増税前の駆込み需要増も従業員数の増加に影響したとみられる」としていた。(編集担当:福角やすえ)