肌の曲がり角は30代前半と40代後半の2回、ロートが新評価法を確立

2010年11月15日 11:00

 年齢を重ねていくと徐々に表れてくる肌の変化は、女性なら誰もが気になるところ。そんな肌の変化に関し、よく”お肌の曲がり角”という言葉を使って肌が大きく変化する年齢や年代を表現することがあるが、そもそもこの”お肌の曲がり角”という言葉には多くの考え方があり、様々な化粧品メーカーが独自の評価法を策定し、化粧品の開発に反映させている。そんな中、化粧品ブランド「Obagi(オバジ)」や「episteme(エピステーム)」を展開するロート製薬 が肌の”たるみ”に着目した新しい評価法を発表。テレビやインターネットで話題となっている。

 このたび発表された新しい評価法は、同社が再生美容や機能性素材の探索に関する研究を行う拠点「ロートリサーチビレッジ京都」を基軸に、医療法人財団青輝会アオハルクリニックと共同で日本人女性約230人を対象に行った研究結果から得られたもの。その内容は、最新の画像解析装置「VISIA evolution」で左半顔の画像を撮影・分析し、鼻の脇から唇の端に伸びる「ほうれい線」と、口角からあごにかけて斜めに伸びる「マリオネットライン」の2つの溝の形成度合いを解析するというものだ。解析後、形成度合いを5つのグレード(グレード1~5、グレード5が最もはっきりとした溝ができている状態)に分け、さらに5歳ずつの年齢層に分けて統計を取り、数値化する。

 その結果、年齢層が上がるにつれて高いグレードの割合が増えていくのだが、中でも28~32歳群と33~37歳群の間と、43~47歳群と48~52歳群の間の2つの箇所に有意傾向や有意差があることが分かった。この結果は、30代前半と40代後半に肌の曲がり角があるということを示す。尚、この研究結果は8月に東京都で開催された「第28回日本美容皮膚科学会総会・学術大会」ですでに発表されている。

 この研究結果を受け、同社は、自社が展開するアンチエイジング商品を使用した際の改善効果を客観的に評価することができると見込み、新製品の開発や肌研究にもこの新評価法を活用していく構えだ。
(編集担当:上地智)