第一三共、米ArQule社との癌領域における共同研究提携を拡大

2010年10月14日 11:00

 医薬品大手の第一三共<4568>は12日、米マサチューセッツ州に本社を置くArQule社と、同社が所有する新規キナーゼ阻害薬探索技術(AKIPTM)にかかわる共同研究契約の修正に合意したと発表した。

 「AKIPTM」とは「ArQule Kinase Inhibitor Platform」の略で、ArQule社が独自に開発したキナーゼ阻害薬を獲得するための探索法である。この技術の使用によって、新規のキナーゼ阻害薬のリード化合物の創出などが期待される。

 第一三共は、2008年11月の共同研究契約の締結以降、「AKIPTM」を用いた癌領域の新薬探索に関する共同研究を進めてきた。その結果、同技術が今後のキナーゼ阻害薬探索研究に有効であると判断し、共同研究期間の延長と標的分子数を追加する修正契約を締結するに至った。

 第一三共は、同技術による研究を推進することによって、重点ディスカバリー領域である癌領域のパイプラインの拡充を図る構えだ。
(編集担当:上地智)