たばこ値上げ契機に禁煙に挑戦 53.3%

2010年09月30日 11:00

 10月1日から実施されるタバコ増税を前に、ファイザーが8月13日から9月9日にかけ、全国47都道府県の喫煙者9400人(各都道府県男女各100人)を対象に、ニコチン依存度チェックインターネット調査を実施した結果、タバコ値上げを契機に禁煙に挑戦する人が53.3%(5014人)にのぼることが分かった。

 喫煙者を減らす目的での増税だけに、一定の成果が期待できそうだ。

 アンケートで、禁煙に挑戦すると回答した人が禁煙時期について答えた内容では、値上げ前が52.8%、値上げ当日18.9%、値上げから1週間以内が11.1%と値上げ前か値上げ間なしに禁煙に挑戦する人が82.8%を占めた。

 禁煙の方法では自分の意思のみが59.8%、禁煙補助剤を使うが11.9%、禁煙パイプなど禁煙グッズを使うが10.3%、ガムや缶コーヒー、飴など飲食物で紛らわすが9.4%、禁煙外来を受診するが7.6%だった。

 禁煙に成功する自信についてはニコチン依存症でない人(1294人)は71.2%あったが、ニコチン依存症の人(3720人)では、46%にまで下がった。

 また、値上がりしても禁煙しない理由では「本数を減らすことで対処するから」というものが32.2%で最も多かった。

 ファイザーが総務省調査による成人人口(2010年3月度の確定値は、男性4962万人、女性5336万9千人)と厚生労働省の国民健康・栄養調査結果での喫煙率(2008年時点で、男性36.8%、女性9.1%)をもとに、今回調査のニコチン依存症比率(男性66.0%、女性67.8%)を掛け合わせて計算した結果、喫煙者の66.9%、1534万人がニコチン依存症になっていることも推計されている。

 ちなみに、10の設問中、5個以上の「イエス」があれば、ニコチン依存症と診断されている。
■自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか
■禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか
■禁煙をしたり、本数を減らそうとしたときにタバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか
■禁煙をしたり、本数を減らしたときに、次の症状のどれかがありましたか (イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
■前の設問での症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか
■重い病気にかかって、タバコはよくないと分かっているのに吸うことがありましたか
■タバコのために自分に健康問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか
■タバコのために自分に精神的問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか
■自分はタバコに依存していると感じることがありましたか
■タバコが吸えないような仕事や、つきあいを避けることが何度かありましたか
(編集担当:福角忠夫)