日本企業初、中国にて光ファイバ母材の量産を開始

2010年09月27日 11:00

 住友電気工業<5802>は、中国の光ファイバ・ケーブル大手である富通集団有限公司(以下富通集団)と合弁で設立した富通住電光繊有限公司(以下SFF社)にて、最先端の技術と最新鋭の設備を導入し光ファイバ母材の量産を開始した。

 現在中国では、ブロードバンド利用者の拡大、上海万博などの大規模イベント開催等により、情報インフラの整備が急速に進み、世界最大の光ファイバ需要国となっている。更に、2011年頃よりFTTx市場も急速に立ち上がっていくものと予想され、中国における光ファイバの需要は今後も堅調に伸びていくと見込まれる。

 同社は2008年10月に富通集団と合弁事業契約を締結し、これまで光ファイバ関連の製造合弁会社を4社設立。そのうち、母材・光ファイバ製造会社のSFF社は、中国における同社初の光ファイバ母材製造拠点となっており、光ファイバ母材を中国国内の富通集団との合弁各社に供給。さらに光ファイバ母材より線引きした光ファイバを中国全土の光ケーブルメーカーへ販売していくという。

 SFF社では、昨日9月21日に現地にて開業式を執り行い政府・市の関係者、工場の施工関係者、富通集団の王建沂董事長、同社からは社長・松本正義、専務取締役・田中茂及び工場関係者など約140名が出席して執り行われた。

 今後は同社の母材製造を含む高度な技術力と、富通集団の強い販売力を融合させることにより、中国市場でのトップシェア、さらには光ファイバ・ケーブル業界のトップリーダーを目指す。
(編集担当:宮園奈美)