今年の暑熱により、家畜の被害は7月、8月の2ヶ月間で採卵鶏では20年度に比べ3.5倍、ブロイラーでは2.8倍の被害が出ていたことが農林水産省の調べで分かった。16日発表した。
それによると、暑熱による家畜の死亡や廃用頭羽数は20年度に比べ乳用牛、肉用牛、豚、採卵鶏、ブロイラーのいずれも大幅に増加した。
具体的には、乳用牛の死亡は1747頭と20年度に比べ862頭増えていた。肉用牛も388頭と81頭の増。豚は1125頭で358頭の増。採卵鶏は22万1000羽と15万9000羽の増。ブロイラーは53万1000羽と34万4000羽増加していた。
農水省では都道府県を通じて「飼育密度の緩和や畜体等への散水・散霧により、家畜の体感温度の低下を図るとともに、換気扇等による送風、換気、寒冷紗やよしずによる日除け、屋根裏への断熱材の設置及び屋根への消石灰の塗布等、畜舎環境の改善を図ること。良質で消化率の高い飼料及び清浄で冷たい水を給与すること」など家畜農家への暑熱対策を呼びかけてきた。
(編集担当:福角忠夫)