住商、中国の消費者の食文化向上のため吉林糧食集団と包括提携

2010年09月07日 11:00

 住友商事<8053>は、中国・吉林省の吉林糧食集団有限公司(以下、吉林糧食集団)と戦略的な包括提携にかかわる覚書を締結したと発表した。

 吉林糧食集団は、1996年創業の中国吉林省最大の農産物集荷・加工業者であり、中国におけるトウモロコシ、米の主産地である東北三省に穀物倉庫を所有。年間の備蓄能力は300万トンを誇り、年間輸送能力は900万トンに達するという。また、中国企業のうち、2社のみが有するトウモロコシ・米の輸出資格を持つ1社であり、以前から中国におけるトウモロコシ、米の輸出の中核を担ってきた。

 今回の戦略的な業務提携の柱として、中国国内における精米事業や米油事業、さらには加工品事業、飼料事業の検討をはじめ、トウモロコシ、米、大豆や菜種などの穀物貿易の促進、稲藁などを原料とした第二世代バイオエタノール事業の研究などを掲げ、今後、両社でそれぞれの分野について協議を進めていく方針だ。

 今回の戦略的包括提携により、住友商事は日本の農業技術や加工技術を用いて、農産物の生産性の向上と中国国内での流通、貿易の促進を図り、安心・安全な農作物を中国市場に供給していきたいとしている。
(編集担当:北尾準)