菓子やスープ類、調理済食品、麺類、清涼飲料、嗜好品など13のカテゴリーの加工食品について、アジア10カ国・地域プラス日本での市場動向調査を富士経済が行った結果、日本円換算で2009年の市場は34兆2734億円規模となり、このうち40.8%が中国、36.4%が日本、6.0%がインドで占められていたことが分かった。
富士経済では2015年の市場は61兆3814兆円と2009年比で79.1%増加するが、市場全体に占める中国の割合は36兆7501億円で、全体の59.9%を占めるまでになり、2009年より19.1ポイント伸びる。一方、日本は13兆243億円と占有率で21.1%と2009年より15.2ポイント下がると見ている。
この結果「日本企業は国内需要のみに頼っていては縮小が予想される。一方で、他のアジア諸国に羽ばたくことが出来れば大きな潜在需要を獲得することが可能」としている。
この調査は中国、香港、台湾、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、インドを対象に、13カテゴリーの加工食品市場と中核企業を調査分析し、これに日本を加えて集計、分析している。
カテゴリーで、富士経済は、中国でのパン市場について「外資系企業の積極的な動きにより急拡大する気配である。中でも日系企業の果たしている役割は大きく、中国に進出している日系CVSが菓子パン等を販売することで新規需要開拓が進展している。中国ではパン需要が少なかったが、味覚に優れたパン製品の登場をきっかけとして今後の急成長が期待される」と報告している。
(編集担当:福角忠夫)