番号制度 消費税の観点からも急がれる 菅首相

2010年06月30日 11:00

 菅直人首相は29日、総理官邸で開かれた社会保障・税に関わる番号制度に関する検討会であいさつし、「強い社会保障を実現するためには新年金制度と合わせて社会保障、あるいは税にかかわる番号制度の導入が不可欠と考えている」と語り、複数の案を示してパブリック・コメントなどを求め、「年内をめどに一定の結論を出したい」との意向を語った。

 番号制度導入について菅首相は、消費税の見直しの観点からも「導入が急がれる」とした。

 菅首相は「消費税の逆進性を緩和する大きな選択肢として給付つき税額控除を導入するには所得が把握できる制度が必要」と番号制度により、消費税の逆進性の是正措置がとれるとの考えを示した。

 また、番号制度は「行政本位の制度と誤解されがちだが、国民本位の制度であること、内容的にも国民に理解を得られるものにしなければならない」とし、「国民自らが自らの情報を活用し、コントロールできるよう、国民の利便性に立った制度にしなければならない」とした。
(編集担当:福角忠夫)