農林水産省は全農(全国農業協同組合連合会)に対し18日、農業協同組合法に基づく業務改善命令を出した。
食品の不適正表示などで法令を遵守するよう命令や指示を受けていながら、全農が100%出資しているJAコープ食品で米や青果物の不適正表示が分かり、先月19日、同社に改善指示が出されていた。
農水省は今回の命令の中で「国民の生命・暮らしに直結する食品を取り扱う全農及びその子会社において、食品表示等の法令違反が繰り返されたことは極めて遺憾」と全農の姿勢を厳しく指摘。
「全農が講じている再発防止策が有効に機能しておらず、また、全農等における役職員の法令遵守意識が希薄で再発防止に対する真摯な取組姿勢としても不徹底であり、さらに全農の本所から県本部、子会社に至る法令違反の再発防止を図るための統治態勢と法令遵守の実施態勢に重大な問題があることに起因するものと言わざるを得ない。全農にあっては、このような事態に立ち至っていることを深刻に受けとめるべきである」と猛省を促がすとともに、7月20日までに改善措置を提出するよう命令している。
また、第三者委員会を設置するなどして、改善措置の進捗や運用状況の客観的把握、検証態勢の構築を図るよう求めている。
(編集担当:福角忠夫)