村田製作所 触れるだけで体の状態が分かる小型センサを開発

2010年06月21日 11:00

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コンパクトながら、心電や脈拍、酸素飽和度など、複数のバイタルサインを計測できるムラタの次世代製品・バイタルサインセンサ。

 電子部品メーカーである株式会社村田製作所 <6981> が、新規事業としてヘルスケア分野に力を入れはじめている。その目玉の一つとして、来年度の商品化を目指して開発が進められているのが『バイタルサインセンサ』だ。

 ムラタが現在開発中のバイタルサインセンサは、両手の指先でセンサ部分に十数秒触れるだけで、心電、脈拍、酸素飽和度などの複数のバイタルサインを計測することができるというものだ。ムラタはさらにそれらの数値から緊張度、興奮度などを推定する仕組みを提案している。

 バイタルサインセンサは高性能ながら約15×5×1mmと、コンパクトな製品なので、携帯電話やモバイルPC、ゲーム機器などの狭いスペースにも搭載可能。もちろん、家電や自動車など、日常のあらゆるシーンで活用できる。用途としては、日々の体の状態の記録や、脈拍・酸素飽和度等をもとにした運動負荷のコントロールなど、ヘルスケア、フィットネス製品への応用が考えられる。また、測定した情報をもとに緊張度、興奮度を推定することができるため、相性診断やウソ発見器、ゲームとの連動など、アミューズメント的な使い方も考えられるだろう。

 ムラタでは、バイタルサインセンサの提供だけでなく、それを使用したアプリケーション例を提案することにより、ヘルスケア市場を開拓していく方針だ。
(編集担当:藤原伊織)