帝人、第2四半期連結決算は減収減益で通期予想も下方修正

2012年11月05日 11:00

 帝人<3401>は、2日、第2四半期決算を発表。売上高は前年同期比9.0%減の3583億円となり、営業利益は同64.3%減の74億円。また、経常利益は前年同期比77.4%減の49億円、四半期純損益は同98億円減の6億円の赤字となった。

 高機能繊維・複合材料事業は、アラミド繊維分野が一部用途で需要が調整局面に。炭素繊維・複合材料分野は、航空機用途が引き続き順調に推移し、また、一般産業用途ではシェールガスの生産拡大に伴い北米で圧力容器向け需要が増加した。一方で、その他の用途は軟調な展開となり、製品価格は下落基調で推移。素材事業全般の販売が下振れした。

 また、ヘルスケア事業では、在宅医療分野において、主力の在宅酸素療法(HOT)用酸素濃縮装置が高水準のレンタル台数を順調に伸ばしているものの、医薬品分野における薬価改定影響等により減収減益に。製品事業においても、産業資材分野では自動車関連の部材販売が好調に推移、土木建築関連も復興需要に支えられて活発であったものの、ポリエステル繊維(アパレル)分野では市況が軟調に推移しており、厳しい状況となったようである。

 なお、各国における景気の長期低迷や日中関係の急速な悪化などを考慮し、通期での業績予想を、売上高で前回予想8000億円から7700億円に、営業利益は同350億円から250億円へ、経常利益や当期純利益もそれぞれ同330億円から200億円、120億円から30億円へと下方修正している。