経済産業省 資源エネルギー庁によると、政府が推進する「電力システム改革」では、安定供給の確保、電気料金の最大限の抑制、需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大を目的に「広域系統運用の拡大」、「小売および発電の全面自由化」、「法的分離の方式による発送電部門の中立性の一層の確保」の3本柱からなる改革を行うと発表している。
そのような中、日本オラクル<4716>は電力業界向けシステムへの新たな取り組みを開始するという。日本オラクルは3本柱の中で、「小売および発電の全面自由化」と「発送電分離」の分野に焦点をあて、国内における「電力システム改革」を推進。オラクルが北米・欧州・アジア地域における電力自由化やそれにともなう発送電分離の他、スマートグリッド・プロジェクトなどで培ったノウハウと実績を生かして、電力・エネルギー会社、新電力参入会社、官公庁、自治体などへの情報システムの提案力を強化する。
また、日本オラクルは、本日より専任組織「電力システム改革推進室」を新設し、支援体制を整備。同推進室では、オラクルの電気・ガス・水道などの公益業界に特化したアプリケーション「Oracle Utilities」の他、オラクルのERPパッケージ「Oracle E-Business Suite」や「Oracle Hyperion」などのソフトウェアと、オラクルのデータベース・マシン「Oracle Exadata」やアプリケーション高速実行基盤「Oracle Exalogic」などのエンジニアド・システムズを組み合わせた統合ソリューションを提案する。同統合ソリューションにより、料金・顧客管理、メーターデータ管理、停電・配電管理、マイクログリッド、資材調達管理、発電・送電設備保全管理、設備計画の策定、電気事業会計、電力管理会計、カンパニー制の導入によるグループ経営管理などを可能にするという。
今後、電力システム改革に積極的に関与していく企業がさらに増え、再生可能エネルギー領域において新たなるビジネスを展開していくことに期待していきたい。(編集担当:宮園奈美)