安倍晋三総理は28日の国会での施政方針演説でエネルギー政策と国内における産業空洞化の課題についてとりあげ「長引くデフレからの早期脱却に加え、エネルギーの安定供給とエネルギーコストの低減に向けて責任あるエネルギー政策を構築する」と語った。
安倍総理は「東京電力福島第一原発事故の反省に立ち、原子力規制委員会の下で、妥協することなく安全性を高める新たな安全文化を創り上げる」とし、「その上で、安全が確認された原発は再稼働する」と安全性が確認された原発は順次再稼動させていく考えを述べた。
一方で「省エネルギーと再生可能エネルギーの最大限の導入を進め、できる限り原発依存度を低減させるとともに、電力システムの抜本的な改革にも着手する」とした。
既得権益化し、しかも地域での独占企業状態にある電力業界にどこまで切り込み、電力自由化への環境整備ができるか、安倍政権の本気度が問われる分野のひとつといえる。
また、安全性を科学的根拠によってのみ判断する原子力規制委員会の姿勢が堅持され、強固なものになるよう努力を常に忘れないでほしいとの期待は大きい。(編集担当:森高龍二)