最先端スマートハウスが集結した総合住宅展示場が渋谷に登場

2013年05月06日 18:06

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「シャーメゾンステーション青山」には、サ高住のモデルルームや、遮音床の体験コーナーなども設置されている。

 2014年・2015年と連続して増税される予定の消費税。これに伴う駆け込み需要が見込まれている市場の一つが住宅市場であろう。住宅ローン減税や贈与税、固定資産税など様々な優遇措置や、太陽光発電システムや燃料電池・蓄電池・HEMSの導入補助金なども現在は充実しており、住宅生産団体連合会が4月30日に発表した予想によると2013年度は90万戸台を回復すると予測されている。こうした中、JR山手線内で唯一となる総合住宅展示場、「TBSハウジング渋谷 東京ホームズコレクション」が誕生した。

 13社16棟が集った同住宅展示場は、そのすべてが最先端住宅となっており、太陽光発電、電力消費量等の見える化設備、LED照明、住宅省エネトップランナー基準に適合した住宅となっている。また太陽熱利用設備や家庭用蓄電池も備えた住宅も展示。さらに積水ハウス<1928>が展示している3階建て「ビエナ」は、展示場初のゼロエネルギー住宅となっているなど、まさに未来を先取りするような最先端モデルハウスが体験できる場となっている。

 その他、展示されている住宅のほとんどが3階建て以上の住宅となっていることも、近時の需要を反映した特徴的な面と言えるであろう。その多くが2世帯住宅を意識したものとなっており、例えば住友林業<1911>は「大空間・連続した大開口を実現した木造3階建て二世帯住宅」を、三井ホーム<1868>も「2世帯住宅に賃貸をプラスしたハッピィに暮らせる3階建て」を展示している。

 さらに、旭化成<3407>は「ペット仕様賃貸とオリジナル店舗をコラボレーションさせた都市型2.5世帯住宅」として4階建て住宅を、パナホーム<1924>は賃貸や店舗併用まで実現するものとして5階建て住宅を展示しているなど、単なる戸建て住宅にとどまらないものも数多く展示。特に積水ハウスは賃貸住宅専門館として『シャーメゾンステーション青山』を出展しており、近時増加傾向にあるサ高住(サービス付き高齢者住宅)向けとしての賃貸住宅のモデルルームも用意している。さらに同社は、賃貸住宅入居者にとって一番気になる上階からの「騒音」に対処した遮音床体験コーナーを設置するなど、賃貸住宅オーナー向けの展示を充実させている。

 
 各社それぞれが住宅性能技術を競い、すでに環境性能や耐震性能などは当然の装備として整っている。こうした中、狭小な土地を最大限に利用することや二世帯以上で住むことに対するニーズの高まり、税制等を考慮した場合の資産活用を考えるべきタイミングなど、様々な要素が住宅市場の中で渦巻いている。このニーズや潮流を各社がどう汲み取っているかが垣間見える総合展示場と言えるであろう。3階建てや複合利用がスマートハウスと並んで新しいトレンドと言えるのかもしれない。(編集担当:井畑学)