武田薬品工業の第2四半期決算、積極的な買収が功を奏すも増収減益

2012年11月01日 11:00

 10月31日、武田薬品工業<4502>が平成25年3月期第2四半期決算を発表。売上高は前年同期から644億円(12.0%)増収の7869億円となったものの、営業利益は前年同期比1025億円(48.6%)減益の1086億円、経常利益も同965億円(46.0%)減益の1131億円となった。

 大型製品の特許切れや景気停滞の影響に加え、各国で医療費抑制策が進んでいることから、先進国を中心に成長が鈍化しているという医薬品市場。そうした中、同社は、積極的に海外での買収を進めることでプレゼンスの向上を図り、結果、新興国市場での売上高は約5.5倍、買収による増収効果が約1661億円に上るなど、一定の成果を上げている。

 一方、販売費及び一般管理費が前期比で1304億円(44.5%)増、研究開発費も同357億円(30.0%)増の1547億円であったことから、増収ではあったものの減益という結果になっている。

 なお、通期の連結業績予想については、売上高1兆5500億円、営業利益1600億円という前回発表予想を据え置いた。