「伝聞」最低でも本人に確認をと異例の要請

2010年05月21日 11:00

 輿石東民主党参議院議員会長は20日午後2時半から行われた記者会見でマスコミのあり方について、不満を表明するとともに、報道機関の原点を踏まえた報道姿勢を求めた。

 輿石氏は、報道は「早く、正しく(正確に)国民の皆さんにお知らせする使命とともに、その影響力を考えて頂かなければならない。伝聞だけで放送する、活字にするというのでは、ルールもなければ、マナーもない」とマスコミへの不満を冷静な口調で、明確にした。

 さらに、輿石氏は「伝え聞いた事は、本人に最低でも確認する。本人の発言を含めて放送する、あるいは活字にする」ことを自らの会見の中で要請した。

 報道のいろはのいを指摘されるところに、現在のマスコミ報道の問題点がある。

 マスコミ報道への不満では、1972年に当時総理だった佐藤栄作氏が総理引退会見で、「私は国民に直接話したい。新聞記事になると真意が伝わらない」と冒頭に言い放ち、新聞記者を退席させ、テレビカメラに向って思いを語った。今回は新聞社も、放送局も報道姿勢を問われた格好だ。
(編集担当:福角忠夫)