2009年中の知的財産権侵害事犯のうち、偽ブランド品(商標違反)について、警察庁が押収した物の大半が中国や韓国など海外からのものであることわかった。一方、海賊版(著作権法違反)は押収したものの大半が国内で複製されていた。
警察庁は「偽ブランド品や海賊版の取締りを強化しているが、一人一人が知的財産権侵害品を買わない、持たない、許さないという意識を持つことが大事」と話している。
警察庁のまとめによると、知的財産権侵害事犯による2009年中の検挙事件数は364件、620人を検挙した。前年に比べ、事件数で21件、検挙人数で90人減少したものの、検挙事件はほぼ毎日発生している計算になる。
偽ブランド品の押収点数は17万1520点、海賊版はビデオ、DVDなど8万8109点にのぼった。
押収された偽ブランド品の仕出国をみると、中国本土が9万3800点と54・7%を占め、韓国(1万3529点)、中国香港(181点)を含めると、中国、韓国のみで全体の62・7%にのぼっていた。また、国内での製造が7949点(4・6%)あった。製造された場所が特定できないものも5万5934点(32・6%)と3分の1にのぼっている。