廣済堂、日本の文化力向上を目指し「ミュージアムカフェ」を一新

2010年01月13日 11:00

k100112_011_3

廣済堂は、1月8日に、全国の美術館・博物館情報を提供しているポータルサイト「ミュージアムカフェ」を全面的リニューアルした。専門家や熱心な美術ファンのみならず、幅広いユーザーが美術を楽しめるようなサイト構成になっている。

 廣済堂 <7868> は、全国の美術館・博物館情報を提供しているポータルサイト「ミュージアムカフェ」を全面的に刷新し、2009年1月8日にリニューアルオープンした。

 創業以来の印刷事業を通じて、出版を中心とした文化の普及と継承に貢献してきた同社では、2000年より、全国約600館の美術館・博物館を網羅する国内最大級の展覧会情報発信サイト「ミュージアムカフェ」を運営している。同サイトは、全国の美術館・博物館で開催される、年間約2,000件の展覧会情報が検索できるほか、2000年以降に開催された過去の展覧会情報約17,000件も同様に検索できるため、専門家や熱心な美術ファンからも高く支持されているという。

 今回のリニューアルの目的は、一部のコアなユーザーのみならず、幅広いユーザーに美術を親しんでもらうことにあるようだ。そこで、展覧会情報には写真や画像を大幅に加えられたほか、展覧会のレポートやコラム、特集記事などの読み物コンテンツを新たに追加し、さらに見やすく、わかりやすい構成に仕上げられている。また、登録(無料)ユーザーが自分用に情報をカスタマイズできるマイページ機能に、自分だけの展覧会カレンダーや口コミなどが新機能として加わり、個人やグループが開催する卒業制作展などのイベント情報も投稿できるなど、ユーザー自身が欲しい情報を探し、知り、発信できる様々な機能が拡充。さらに今後は、NTTドコモ <9437> が提供する「iコンシェルサービス」に対応した公式サイトも近く開設する予定だ。

 一方で、ユーザーだけでなく、集客を図りたい美術館・博物館、画廊・ギャラリーや展覧会主催者に対しても、潜在来館者に対してより訴求できる広告メニューを多数ラインナップ。美術に関心を持つユーザーに対して、サービスや商品などを訴求させたいクライアント向けにも、さまざまな広告メニューを用意することで、ニッチメディアにおけるネット広告ビジネスを積極的に展開していこうとしている。

 同社は、美術館・博物館の分野において、1994年に東京国立博物館でスタートした収蔵品のデジタルアーカイブ事業への参画を皮切りに、多数の美術館・博物館におけるデジタルアーカイブ事業や情報発信プラットフォームの構築をサポートしてきた。今回、「ミュージアムカフェ」を全面リニューアルし、より多くの人々に国内外の本物の文化財に接してもらう機会を創出することが、日本の文化力向上へとつながり、さらには次世代への文化継承、国際交流の一助となることを期待している。
(編集担当:北尾準)