農林水産省は全国農業協同組合連合会(全農)の岐阜県本部が未検査米(農産物検査法による証明を受けていない原料玄米)や農産物検査法による証明が確認できない原料玄米を使用しながら、産地、品種、産年を表示して一般消費者に袋詰玄米で販売していたとして、全農に対し、適正な表示の下で販売するようJAS法に基づき、13日、是正を指示した。
農水省は今回の事態について「食品の品質表示制度に対する認識の欠如、不適正表示を防止するチェック体制の不備のあることを考えざるを得ない」と指摘。原因究明と分析の徹底を指示した。
また、12月14日までに、再発防止のために講じた措置を農林水産大臣あてに提出するよう指示している。
同省の調べによると、全農岐阜県本部は「少なくとも今年4月15日から5月27日までの間に、自らを販売者とする袋詰玄米(商品名「古代米 赤米」)について、未検査米を使用していたにも関わらず、一括表示の原料玄米欄に「単一原料米、産地:秋田県横手市平鹿町、品種:夕やけもち、産年:19年産」と表示して319.5kgを販売していた」という。また、同本部と統合した岐阜パールライスも不適正な表示で7275.2kgを販売した、としている。
(編集担当:福角やすえ)