日本の意思明確に示したいと首相 普天間問題で

2009年11月10日 11:00

 米軍普天間飛行場の移転問題について、オバマ米大統領の訪日を前に、鳩山由紀夫首相は「前政権のように、対米追従の日米関係に疑う余地もなければ、新たな検討も必要ないのかもしれませんが、我々は、この問題で日本の意思を明確に示したいと思っている」と表明した。

 鳩山首相は「基地問題で犠牲になってきた沖縄県民の思い、また、日本の外交・安全保障の基軸である日米関係、これまでの日米合意についてもよく考慮した上で、移設先には沖縄県内・県外、日本国内・国外とありとあらゆる選択肢を真剣に検討し、結論を導き出したい」としている。

 一方で「いたずらに結論を先延ばしする気持ちは毛頭ありません。しかし、安易に、いつまでに、と言えるような問題ではないということも、ご理解いただきたい」とこの問題に対する結論が出ていない現況に対し、国民にも理解を呼びかけた。

 鳩山首相は「日本の意思を明確に示すことで、本当の意味での強固な日米関係ができるものと思っております。私はその先頭に立ち、オバマ大統領とも真の信頼関係が築けるよう、努力したい」としている。

 普天間飛行場移転については、岡田克也外相が先の参議院予算委員会で「来年度予算の関係もあり(時期はいえないが)なるべく早く結論を出したい」と年内を目途とした思いを示している。
(編集担当:福角忠夫)