中国と粘り強く協議していきたい 藤村官房長官

2012年10月26日 11:00

 中国公船4隻が25日午前6時28分ころから7時32分ころにかけて魚釣島周辺の日本領海内に侵入したことを受け、藤村修官房長官は「総理官邸危機管理センター内に設置していた情報連絡室を午前6時28分に官邸対策室に改組し、情報収集にあたった」と同日の動きを説明するとともに、中国公船により繰り返される領海侵入に「粘り強く協議していく」考えが示された。

 この日は午前9時25分ころに河相周夫外務事務次官が程永華駐日中国大使に電話で抗議し、日本の領海から退去するよう強く求めた。

 外務省によると、程中国大使からは中国独自の主張のあと「本国に報告する旨、お互いに冷静に対応していく必要がある旨が語られた」という。

 また、藤村官房長官は「中国公船がわが国領海に侵入してくる事案が発生していることは、まことに遺憾」と改めて遺憾の意を示したうえで「尖閣周辺の警備について、引き続き緊張感をもって関係省庁と連携し情報収集に努めるとともに警戒監視に万全を期していきたい」と語った。

 日中関係が領土にとどまらず、経済、文化交流にまで大きく影を落とす中で、関係修復にはしばらく時間を要す状況になっている。(編集担当:森高龍二)