御手洗冨士夫日本経済団体連合会会長は今回の総選挙の結果について「国民が強く変化を求めた結果」と語るとともに、政権を担うこととなった民主党に対し「鳩山代表の下、責任政党として、国民の負託にしっかり応えていただきたい」と語った。
特に、新政権のもとでは「税財政改革や社会保障制度改革、地方分権・道州制導入といった課題について、党派を超えた協議を行い、具体的な成果を示すよう望む」と経団連としても自公政権に対して求めてきた税財政の抜本改革、社会保障制度の財源確保を含めた制度改革、地方分権・道州制導入に向けた具体的な論議を提案している。
社会保障制度改革については、総選挙直前に行われた自・公・民・共・社民・国民新の6党党首討論でも、社会保障制度の改革を図るために超党派で構成する協議機関を設置し、与野党でキチンと協議することが重要、との認識を麻生自民、鳩山民主両党首がともに示していたことから、協議の場が設けられることは確実になっている。
また、御手洗会長は「当面の政権運営においては、何よりも経済危機からの脱却を確実なものとすることが重要」と経済再建の道を優先、継続して推進すべきだとの考えを示した。
野党の立場になる自民党に対しても「経済成長を通じた活力ある日本の実現に向け、引き続き建設的な役割を果たしていただきたい」と期待した。
(編集担当:福角忠夫)