住友電工などが独REMA社とEV用充電コネクタ開発の合弁会社設立

2012年10月25日 11:00

 住友電気工業と住友電装が、ドイツの充電コネクタメーカーのREMA Lipprandt GmbH & Co. KG(REMA社)と、電気自動車用充電コネクタの開発・設計等を行う合弁会社を設立すると発表。資本金は約5150万円で、出資比率は住友電工が36%、住友電装24%、REMA社40%。2012年の売上は約60万ユーロを見込んでいる。

 住友電工・住友電装は、自動車用ワイヤーハーネスのグローバルサプライヤーとして、世界32カ国で105社を展開するとともに、燃費向上に寄与するアルミハーネスやハイブリッド車用パイプハーネスなど、環境対応車向けの製品を提供。電気自動車用充電コネクタについても、既に普通充電規格及び急速充電規格「CHAdeMO」に対応した事業展開を行っている。さらに、欧米自動車メーカーが推奨している電気自動車用急速充電規格「Combined Charging System」(Combo)に対応した製品開発、市場参入についても検討していた。

 REMA社は、Combo規格充電コネクタの開発で先行しており、また、充電コネクタの標準化委員会等に参画している。そのREMA社より、同社が保有する充電コネクタの基礎技術に関するノウハウを買い取るとともに、合弁で開発会社を設立。これにより、Combo規格充電コネクタについても、早急に開発体制を整えるとのこと。

 先日、米国自動車技術会が、電気自動車とプラグインハイブリッド車の急速充電規格として、欧米の自動車メーカー8社が中心になって策定を進めているComboを採用すると発表している。日本メーカーが進めているCHAdeMOが世界で孤立する可能性が出てきただけに、今回の合弁会社同様、Combo規格充電コネクタについても開発体制を整える動きが加速するのではないだろうか。