パナホーム、第1四半期最終損失は前年同期比4億円改善の26億円で着地

2009年08月11日 11:00

 パナホーム <1924> は2010年3月期第1四半期の連結決算を発表。連結業績は売上高465億円、経常損失は40億円、四半期の最終損失が26億円となった。

 景気停滞の局面から抜け出せない日本経済において、住宅市場では、住宅ローン減税の拡大や贈与税の軽減措置など住宅取得を優遇する政策が次々と打ち出された。しかし、金融危機の状況下で不動産投資資金の減少による地価下落や個人所得に改善が見られず、消費者の住宅購入意欲が回復するまでには至っていない。そのような状況のなか、同社では「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エレクトリック2008」大賞受賞で評価された省エネ技術の訴求や、政府補助金制度を活用した太陽光発電システムの100%提案による搭載率アップなど販売強化を推進。さらに経営全般にわたるコスト合理化を行い、収益力の強化に努めたが、前年10月以降の受注が低迷したことにより、売上高は前年同期比4.7%減となる465億6900万円となった。

 営業利益に関しては、販売費及び一般管理費の削減はしたものの売上高の減少により、前年同期に比べ7600万円悪化し36億4600万円の損失となったが、経常利益は持分法による投資損失の改善により、前年同期に比べ5400万円改善し40億2600万円の損失となった。また、四半期純利益は26億9600万円の損失となり、特別損失の減少により前年同期に比べ4億7000万円改善した。

 なお、建築請負事業の特性として、建物の完成引渡が第2四半期と第4四半期に偏ることから、第1四半期の売上高の割合が低くなるため、損失を計上している。

 同社では、引き続き厳しい事業環境を予想しているが、住宅取得を優遇する政策の効果が下期以降に表れると想定しており、2010年3月期の連結業績予想は変更せず、売上高は9%減の2600億円、純利益は32%減の20億円を見込んでいる。
(編集担当:北尾準)