ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業は1000万件以上の日本人女性の肌データから30代以降の毛穴の目立ちが紫外線による光老化である可能性があることを見出した。
毛穴の目立ちは角栓型と老化型があり、若年層では過剰な皮脂等により角栓が形成され、角栓が毛穴につまることで毛穴の目立ちが生じることが明らかになっていた。しかし、角栓ができにくくなる30代以降の毛穴の目立ちの原因は明らかでなく、同社は頬の毛穴の目立ちと日照時間の関連性に着目して研究。その結果、紫外線による光老化の可能性が示された、という。
同社は「紫外線により真皮のコラーゲン構造が変化することにより毛穴周辺組織の真皮構造に影響を与えている可能性が考えられ、さらに研究を進めメカニズムを解明し、製品の開発に応用したい」としている。
調査結果によると、都道府県別の年間日照時間と10代の頬の毛穴の目立ち方分布では、類似性が認められなかったが、40代の頬の毛穴の目立ち方分布では分布に類似性が認められ、日照時間(紫外線量)が多い地域ほど40代の頬の毛穴の目立ちが大きかった。
また、10代の頬の毛穴の目立ち具合と日照時間との相関性はみられなかったが、20代後半から30代、40代にかけて相関性が高くなっていた。こうしたことから、紫外線により真皮のコラーゲン構造が変化することにより、毛穴周辺組織の真皮構造に影響を与えている可能性が考えられると、している。