山田養蜂場 プロポリスの神経突起形成作用を確認

2009年03月09日 11:00

 プロポリス等のミツバチ産品を製造・販売する株式会社山田養蜂場は、吉備国際大学保健科学部の加納良男教授と共同開発を行い、ブラジル産プロポリスとその主成分として知られるアルテピリンCが、培養神経細胞において、神経細胞特有の線維(神経突起)を形成することを見出し、このメカニズムの一部を報告した。

 今回の研究は、ブラジル産プロポリスとその主成分であるアルテピリンCは、認知症や脊椎損傷等による下半身不随といった神経機能障害の改善に役立つ可能性を持っているかを検討することを目的としている。

 高齢化にともない、急増している認知症患者は、2002年の時点で約150万人、2015年には約250万人になると推計(厚生労働省、2003年)されており、深刻な事態へと推移している。認知症や脳梗塞により生じる麻痺、交通事故等での脊椎損傷による下半身不随は、いずれも脳や脊椎の神経が何らかの原因で変質したり、怪我などで傷を受けることにより、情報伝達を円滑に行っていた神経網が壊れて機能しなくなることで起こる。現在は薬の投与やリハビリなどにより改善する処置が行われているが、完全な治療法は未だ確立されていない。

 研究の結果、プロポリスとアルテピリンCが、神経細胞の神経突起を形成する作用を示唆。また、そのメカニズムは、新規の情報伝達経路を経由していることも明らかとなった。将来研究が進めば、これらが神経疾患である認知症などの治療に役立つ可能性があることが分かったことで、加納教授は今後もこのメカニズムについての研究を進めていく方針だ。