公正さ欠く 異常な手法捜査と検察を批判

2009年03月05日 11:00

 本来なら3月4日は大々的にマスメディアの1面トップを飾ったはずの「定額給付金、衆議院できょう再可決、政府・与党強行へ」の記事が各紙、左肩や1面の片隅に追いやられ、民主党へのダメージを狙ったかのようなタイミングでの小沢一郎民主党代表公設第一秘書、政治資金規正法違反容疑(企業献金および政治資金収支報告書虚偽記載容疑)での逮捕。

 小沢民主党代表は記者会見で「検察側の強制捜査は、普通、従来からのやり方を超えた異常な手法」と語るとともに「衆議院選挙が取りざたされているこの時期に、今までやられたことのなかったような異例の捜査が行われたということに関して、政治的にも、法律的にも不公正な国家権力、検察権力の行使だという感じをもっている。強制捜査を受けるいわれはない。公正さを著しく欠くもの」と容疑事実を全面否定するとともに、検察を批判した。

 また、事実関係について(1)政治献金は全て収入、支出とも適法に処理し、全面公開している。(2)西松建設関連の献金も全部、適正に報告、公開している。(3)資金管理団体の担当秘書は西松建設そのものからの企業献金だとは考えず、政治団体からの寄付だったという認識だった。西松建設からの企業献金だと認識していたら、企業献金を受け取ることが認められている政党支部で受領し、資金管理団体では受け取らなかったと説明を行った。

 また、記者団から出された「献金が西松建設からの企業献金だとの認識はなかったのか」との問いかけに「献金してくれるという方に、このお金はどういうところから出ているのかという類は一般常識として、詮索はしないのが大多数だと思う。献金してくださる皆様の善意を信じてやってきている。献金そのものが違法であるということが明らかになったときには、それは返却するというけじめをつけているつもりであります」と答えた。

 ただ、逮捕された公設秘書が直接、西松建設に献金を指示していたとの捜査側の話も出ており、小沢代表が言うとおり、企業献金としての認識を公設秘書が持っていなかったのかどうか、捜査の成り行きで微妙になりつつある。