相次ぐ自動車メーカーの大幅な人員削減計画に続き、SONYが今年度末までにエレクトロニクス事業部門の従業員を8000人削減する計画を発表するなど、雇用をめぐる情勢が深刻化するなか、御手洗冨士夫日本経済団体連合会会長はこうした雇用情勢に対し「世界的に景気が急激に落ち込む中、各社は減産を余儀なくされている。苦渋の選択だ」として、企業の対応に対し一定の理解を示した。
その上で「雇用の安定のためには、一刻も早い景気回復が望まれる」と景気回復策への実効性をあげるため、「新しい雇用の創出に向けて、官民が一体となって努力する必要がある」と語るとともに、「当面は、セーフティネットの強化が必要であり、失業給付の拡充等を急ぐべきだ」と語った。
また、麻生内閣に対する支持率がマスコミ各社の世論調査でも20%台に前半にまで落ち込んでいる状況について「いま重要なのは、信念を持って日本の将来展望を示すことだ。政府・与党が一体となって、将来の展望をひらく政策を打ち出し、着実に実行に移していけば、国民の理解と支持も高まっていくだろう」と政策を実行する俊敏さを求めた。