ニトリと帝人が家庭向け防炎品「Nガード~燃えにくいシリーズ」販売

2012年10月11日 11:00

 ニトリと帝人が、共同プロジェクト”新「機能商品」開発プロジェクト”の第二弾商品として、一般家庭向け防炎品シリーズ「Nガード~燃えにくいシリーズ」を開発、全国261店舗のニトリにて順次販売を開始する。

 平成18年施行の改正消防法により、平成23年5月までに全ての住宅に「住宅用火災警報器」を設置することが義務付けられたものの、住居内で使用されるインテリア製品については、概ね11階建て以上の高層建築物などに限って防炎機能を持つカーテンや布製ブラインド、じゅうたんやカーペットなどの「防炎物品」を使用する義務があるに過ぎず、寝具類は全ての住居で規制の対象外となっている。一方で、住宅火災の死者は漸減傾向にあるものの、依然として毎年1000人を超えており、その約14%が寝具類を着火物とするものだという。

 ニトリは、家具・インテリア販売大手という立場からこの問題に着目し、帝人との共同プロジェクトの課題として「燃えにくい寝具類」の開発に着手。昨年9月に改正・施行された日本防炎協会の防炎製品認定基準に対応し、特許出願中の独自の繊維構造で燃え広がりを抑制する、一般家庭用防炎寝具類の開発に成功し、今回の商品化に至ったとのこと。同シリーズには、こたつ掛布団・敷布団をはじめ、寝装カバーリング、布団3点セットなどの寝装品の他、既製ドレープ・レースカーテンなどもラインナップされているという。

 防炎機能を持つ寝具類は、既に一部の店舗やインターネット通販などで販売されているものの、生活者が意識を持って探さなければ目に留まりにくい状況にある。昨年の震災以降、防災意識は高まったものの、電源の確保や津波による被害等に関心が偏っているのが現状ではないだろうか。先の阪神大震災では、多くの方が地震に端を発する火災により被害を受けている。非常袋などを家庭に常備することと同様に、今回発売されるような、火災への備えも必須と言えるのではないだろうか。