渡海紀三朗文部科学大臣は学校施設の耐震化に対する国の緊急措置を大幅に拡充することを内容とした「地震防災対策特別措置法改正法」が国会で成立したことを受けて、全国の学校施設の耐震化対策を、政府の方針としている5年より、前倒しし、今後3年を目標に取り組んでほしい、との提唱を6月15日までに全国の自治体に行った。
渡海大臣は提唱の中で、「政府としては、従来から、耐震化の促進に努力してきたが、耐震化率は約6割に留まっており、特に大規模地震により倒壊等の危険性が高い公立小中学校施設が約1万棟あると推計されている」。「学校施設は、児童生徒等が1日の大半を過ごす活動の場であり、非常災害時には地域住民の応急避難場所としての役割も果たすことから、その安全性の確保は極めて重要であり、このことを改めて再認識して、取り組みを急ぐよう」要請している。
また、渡海文部科学大臣と冬柴鐵三国土交通大臣は6月下旬に学校施設の耐震化に向けて、公立学校耐震化関係者(都道府県教育委員会、都道府県建築指導部局、建築士団体)に耐震化への要請を行う「キックオフ・ミーティング」を文部科学省で開催する予定で準備をすすめている。