冬柴鐵三国土交通大臣は深夜タクシーの利用客に対する便宜供与の問題について「私の感想を申し上げると、一連の事案の中で、いわゆる現金あるいはそれと同視すべきものが頻繁に収受されたということになりますと、道路運送法第10条の運賃の割戻しをしてはならないという規定、これには100万円以下の罰金という罰則規定がありますが、これに該当するかどうかが問題だと思います。タクシー事業を所管する立場としては、今回このようなことが明らかになったことは、タクシー事業の適正な運営の観点から遺憾なことであると思いますし、必要な調査を行い、違法な事例が確認された場合には、厳正に対処していかなければならない」と問題の事案について調査のうえ、規定に基づいた対処をする考えを表明した。
一方で、大臣は「私の立場としては、現金、あるいは商品券というような現金と同視すべきもの以外のビールやおつまみ等については、サービスの一環と認められるのではないか」との考えを述べ、ビールやおつまみ等については「運賃の割戻しには該当しないのではないか」との判断で対処する考えを窺わせた。大臣は「いずれにしてもサービスをするにしても十分に節度を持って、他から非難をされることがないように注意をしていただきたい」(大臣)。