参議院環境委員会は6月5日、「北海道洞爺湖サミットに向けた地球温暖化対策の促進に関する決議」を行った。日本は議長国として「第一約束期間内の6%の温室効果ガス削減を国内対策を中心にして達成することが不可欠であり、京都議定書目標達成計画の確実な実行が求められる。その手段としての排出量取引、環境税等の導入に向けた検討を行うべきである」としている。
また決議は「地球温暖化は、気候のみならず人間社会の経済活動や安全を図る上で最も重要な生物の多様性に対して様々な悪影響を及ぼすことが予測され、その対策は、今や人類共通の最優先の重要課題である」とし、今年5月に行われたG8環境大臣会合では、「世界の温室効果ガス排出量半減のためには、先進国が大幅な削減を達成することによって主導しなければならないとの議長総括がなされた」ことを盛り込んでいる。
また「本年7月に北海道洞爺湖サミットが開催され、地球温暖化対策が主要テーマとなり、温室効果ガスの少なくとも半減を目指した新たな枠組みづくりに向けて、議長国である我が国のリーダーシップが必要である。また、地球温暖化対策を実効性あるものとする上で開発途上国の協力が必要不可欠であることにかんがみ、排出削減に努める開発途上国及び気候変動で深刻な被害を受ける開発途上国に対しては技術面・財政面において積極的にその排出削減及び適応の取り組みの支援にあたらなければならない」。
「政府は、施策の実施に努めるとともに、洞爺湖サミットの議長国として、共通だが差異ある責任の原則に基づいて、主要排出国が全員参加する実効性のある公平な枠組みと目標設定について責任をもって取り組み、温室効果ガスの排出削減については、中長期にわたる国別総量目標を掲げ、その実現に向けて最大限の努力を行うべきである」としめている。