日本は信頼できる友邦国か 外務省が米国で調査

2008年05月22日 11:00

 アメリカの有識者の2人に1人は日本がアメリカにとってアジアで最も重要なパートナーと考えていることが外務省の米国における対日世論調査で分かった。日本が信頼できる友邦であるとの回答は有識者の92%と過去最高になっていた。一方で、日本が国連安保理常任理事国になるべきかでは「思う」は49%と前回(平成19年)より3ポイント減少しており、逆に「常任理事国になるべきとは思わない」が47%と前回より5ポイント増えていた。

 調査はギャラップ社に委託して今年2月から3月にかけて18歳以上の1500人を対象とした一般の部と、政官財、学術、マスコミ、宗教、労働関係等で指導的立場にある有識者250人を対象とした有識者の部に分けて電話調査により実施された。

 それによると、対日信頼度は一般の部が67%で前回に比べ7ポイントのダウン。逆に有識者は92%と前回より1ポイント上がった。米国にとりアジア地域の中で最も重要なパートナーはどこかの問いでは日本という回答が一般人では43%、有識者では54%。一般人では前回に比べ5ポイント減少したのに対し、有識者では1ポイント増えた。重要なパートナーの2位は中国(一般人・34%、有識者38%)、3位はロシア(一般人10%、有識者5%)で、中国の比率は一般人、有識者ともに前回と同数、ロシアは一般人の支持が前回より2ポイント増えた。有識者は前回と同じだった。

 日米協力関係について「極めて良好」あるいは「良好」とする回答は一般人が63%、有識者85%。日米安保条約について、維持すべきは一般人が78%、有識者は87%だった。これは前回に比べ一般人で9%、有識者で1%減少していた。日本についての情報源では一般人の場合、テレビが74%と最も多く、有識者では新聞、雑誌・書籍がともに86%で最も多い情報源になっていた。インターネットをあげた人も2人に1人(58%)いた。