憲法改正前提に防衛省改革提案 自民安保調査会

2008年05月07日 11:00

 憲法改正を前提に防衛省改革を提言。中谷元・自民党安全保障調査会長らは1日、同党防衛省改革小委員会と政務調査会、安全保障調査会がまとめた「提言・防衛省改革」を福田康夫総理に申し入れた。

 改革提言は「自民党党是になっている憲法改正を最も重要な前提」として、「自衛隊の、憲法上の位置付けの明確化」や「軍事裁判所の設置」のほか、「統合運用」が円滑に機能するよう、防衛省内の内部部局の制服組、文官組の混合、内閣総理大臣や防衛大臣の補佐体制の強化をあげている。

 また、「現行の防衛参事官制度を廃止して防衛大臣補佐官制度を新設する」などを盛り込んだ。

 改革では国家安全保障会議の設置を筆頭に、防衛省や自衛隊出身の総理大臣秘書官や自衛官の副官設置など防衛省から総理大臣に迅速な報告を質量ともに充実させるために置くよう提言している。また、総理をはじめとした関係閣僚が参加しての有事の際や緊急事態発生のシミュレ-ション訓練の実施、政府中央部門の定期的訓練の推進をあげている。

 文民統制と防衛省組織のあり方では、「国会によるシビリアン・コントロールを重要視する」としたものの、「重要視する」域にとどまっており、国会により大きな統制力(統制機能)を持たせることが課題になりそうだ。

 提言された改革では、防衛参事官制度を廃止し、防衛大臣補佐官を設けるよう提言しており、この補佐官は安全保障問題に知見のある民間人からの登用にも道を設けた。

 有事・緊急事態の説明責任について、マスコミや国民に対する迅速な情報提供を可能にする広報体制の確立やアメリカ連邦議会での軍人による軍事情勢、活動報告のように、自衛官が国会の各種委員会で説明できるようにする。自衛官の再就職や年金など処遇の改善に努め、転勤の多い勤務実態にあわせて地方勤務手当てを見直す。現場で苦労の多い曹クラスの自衛官を叙勲の対象者にする、などして市民社会での自衛官の位置づけ向上に努めるなどをあげている。