中外製薬株式会社は進行・再発結腸・直腸がんに対する経口フッ化ピリミジン(5-FU)系抗悪性腫瘍剤カペシタビン(販売名『ゼローダ(R)錠300』)とオキサリプラチン(販売名『エルプラット(R)注射用100mg』)、抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体ベバシズマブ(遺伝子組換え)(販売名『アバスチン(R)』点滴静注用100mg/4mL、同400mg/16mL))の3薬の併用療法と「ゼローダ(R)」の単剤療法について2月22日、厚生労働省に追加承認申請を行った。
同社によると国内では「アバスチン(R)」は、静注5-FU系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法剤との併用での使用が原則。また「エルプラット(R)」は静脈内持続投与法との併用(FOLFOX療法)で使用することとなっているが、海外において転移性結腸・直腸がん患者を対象に実施された大規模臨床試験ではFOLFOX療法と、経口5-FU系抗悪性腫瘍剤「ゼローダ(R)」と「エルプラット(R)」を組み合わせたXELOX療法の無増悪生存期間が同等であることが示されているといい、また忍容性もFOLFOX療法と違いは認められなかったとしている。さらにXELOX療法に「アバスチン(R)」の併用を検討した国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験の中間解析結果において、日本人での有効性が確認されるとともに、忍容性も海外臨床試験と相違ないことが示唆されたという。
また「ゼローダ(R)」単剤療法は、海外で実施された大規模臨床試験と比較して奏効率は同等の結果が得られており、同様の単剤療法で実施した国内第Ⅱ相臨床試験では日本人での有効性および安全性は海外臨床試験と同等であることが確認されていると説明している。2005年の年間新規大腸がん罹患患者数は11万5000人と推計されている。