米アップル、4~6月期の決算で22%の減益

2013年07月27日 17:41

IMG_8191_e

米アップルが発表した2013年4~6月期の決算によれば、純利益が前年同期比の22%減の69億ドル(約6900億円)となり、2四半期連続での減益となった

 23日、 米アップルが発表した2013年4~6月期の決算によれば、純利益が前年同期比の22%減の69億ドル(約6900億円)となり、2四半期連続での減益となった。しかし、売上高は前年同期比の約1%増の353億2300万ドルで、市場の予測よりも高く、また粗利益率は前年同期比の42.8%よりも大きく低下して36.9%、これで6四半期連続の低下となったものの、やはりこれも市場の予測よりも高かった。

 1年前まで米アップルは、新興企業並のような成長を続けていたが、去年の9月に最高値を記録した株価はこの10ケ月間で40%下落。23日はこの発表を受け、時間外取引にて4%ほど上昇した。

 「i Phone」の販売台数は1年前と比べて20%増の3120台。また、音楽配信サービス「i tunes(アイチューンズ)」の売り上げも29%の増加で、いずれも市場の予測よりも高い伸び率を示した。しかし一方、タブレット端末「i Pad(アイパッド)」の販売台数は前年同期比14%減の1460万台。パソコンの「Mac(マック)」は5%減の380万台で、市場の予想を下回る結果となった。

 市場では、米アップルに対してあまり前向きな見方が少なかった状況を鑑みれば、今回の発表は多くの人が予想した「悲観的な結果」を、良い意味で裏切る結果でもあったとそう言うことも出来るだろう。

 しかし、携帯電話市場は今後もさらに成熟し、その利益率も縮小傾向にあるという見方から、依然として米アップルに対して「前向きな見方」は決して多くない状況だ。

 米アップルの最高経営責任者(CEO)のティム・クック氏は、「『i Phone5』は今、これまでの機種の中で断然トップの売れ行きを示している」と述べ、また、「今年の秋から14年にかけて、いくつかの素晴らしい新製品を発表する計画がある」と言明した。さらにピーター・オッペンハイマー最高財務責任者(CFO)も「きっと今年の秋は、忙しい秋になるだろう」と述べたが、その詳細を明らかにしようとはしなかった。

 一部では、米アップルは今後、「i Phone」の新モデルを発表、さらには腕時計型の新製品の発売も準備していると言われており、今後の巻き返しに注目が集まっている。(編集担当:滝川幸平)