政府は26年度予算の概算要求の基本的方針を8日の閣議で了解した。「中期財政計画にそって、民需主導の経済成長と財政健全化目標の両方達成を目指し、メリハリのついた予算にする」としている。このため「施策の優先順位を洗い直し、無駄を排除し、予算の中身を大胆に重点化する」。「新しい日本の為の優先課題推進枠」を来年度予算に設ける。
具体的には(1)年金・医療などは今年度当初予算に自然増の9900億円を加算した範囲内での要求とし、合理化・効率化に最大限取り組む(2)地方交付税交付金などは中期財政計画との整合性に留意して要求する(3)義務的経費は今年度予算額と同額を要求。その際、可能な限り歳出抑制を図る。その他の経費は今年度予算の9割の範囲内で要求(4)予算重点化を図るため、緊急経済対策、防災対策、日本再興戦略、骨太の方針など「新しい日本のための優先課題推進枠」を設け、上記要望基礎額の3割の範囲内で要望(5)義務的経費やその他の経費などが要求額から圧縮されれば、その圧縮分を「新しい日本のための優先課題推進枠」に上乗せする、としている。
東日本大震災からの復興対策経費については「流用などの批判を招くことのないよう、津波・地震被害、原発災害からの復旧・復興に直結するものなど、真に必要な経費を要求する」としている。
また、社会保障関係での経費充実については消費税の引き上げをどうするか、総理の秋の判断を受けて、予算編成過程で検討することとした。予算要求期限は今月末厳守になっている。(編集担当:森高龍二)