民主党の海江田万里代表は26日、東京電力福島第一原発事故による汚染地下水や高濃度汚染水貯水タンクからの漏えいによる海洋への影響問題など「韓国、ロシアだけでなく、ヨーロッパ、米国も大きな関心をもっている」と国際的問題になっているとし、「政府が前に出てしっかり対策を講じることは国際的信用を維持していくうえでも大切だ」と財政面での対応も含め「国がしっかり責任を負うべき」と述べた。国会閉会中審査を政府・与党に求める考えも示した。
海江田代表は東電が対応に遅れた要因に「費用の問題で腰が引けていたのは事実」などと批判した。また、深刻化した背景に「安倍政権に深刻さの認識がこれまで非常に欠けていた。抜本的な対策を(政府が)講じてこなかった」ためなどと甘さがあったとした。
一方、菅義偉官房長官は同日、「茂木敏充経済産業大臣に予備費の活用も含め、財政措置についても出来る限り行うよう指示した」ことを語るとともに「できることは全てする」と政府として出来る限りの対策をとっていく姿勢を見せた。
ただ、汚染水の貯水タンクからの漏えいについては「地下水汚染の構造的な問題とは異なり、タンク管理をしっかり行ってこなかったことに大きな問題がある」と東電の管理体制を批判した。
自然環境への汚染がこれ以上拡大しないよう、政府・与党・野党一体で、当事者の東電とともに問題解決への対応が急がれている。(編集担当:森高龍二)