森林内の落葉除去や伐採で空間線量がどの程度低減でいるか福島県飯舘村などで検証している農林水産省は落葉除去で空間線量を20%低減。伐採でさらに10%程度低減できる効果があったと27日、発表した。4月から6月んかけて検証していた。
また丸太を土場に仮置し、盛土で被覆した場合と被覆しない場合の丸太からの距離を変えての空間線量率測定結果で「丸太の設置やその後の被覆の有無による空間線量率に変化はみられなかった」とし「被覆を行わなくても丸太を仮置することによる空間放射線量への影響はほとんどないと考えられる」とした。
また林縁から20メートル より奥での落葉等の除去による林縁部での追加的な線量低減効果については「ほとんど認められなかった」とし「生活空間における被ばく線量低減の観点からは生活空間に近い箇所での除去割合を高める方が効果的と考えられる」との見方を示した。
一方で(1)森林状態や今後の森林内の放射性セシウムの分布変化によって、線量低減効果は変わりうることに留意する必要がある(2)林縁から20メートル以上に実施範囲を拡大することについては空間線量率だけでなく、斜面上部からの拡散リスクの低減等の効果も勘案して検討する必要がある(3)落葉などの除去を実施した箇所では何も実施しなかった箇所に比べて土砂や放射性セシウムの移動が多くなったため、生活空間に影響を及ぼさないよう必要に応じて表土流出防止効果の高い措置を実施することが望ましい、などとした。同省は引き続き、検証を続けることにしている。(編集担当:森高龍二)