政権交代しても同じことだった

2013年09月01日 19:10

 悪しき慣例は廃止すべき。自民党の河野太郎副幹事長が悪しき慣例が国民の声を政治に反映させにくい要因のひとつになっていると具体例をあげ、改善すべきと問題提起している。その一つが「国会法で衆議院では20人の賛同議員がいれば、代議士は誰でも法案提出できる(予算を伴う場合は50人の賛同者で法案提出できる)のに、党執行部の同意のない法案は20人の賛同者がいても衆議院の事務局が受け取らない」と指摘。慣例が邪魔をしているために法案提出ができないのだという。

 河野議員は自ら所属する自民党の例をあげ「自民党の場合、幹事長・総務会長・政調会長・国対委員長のサインが必要で、そのためには部会・政調会・総務会での審査を経て了解をもらわなければならない。党内の了解は建前では多数決ではなく、満場一致となっているため、少数の一部が反対と声を挙げれば了解されない」とし「だから多くの国民が東電を破たん処理するべし、汚染水処理を国が前面に出てやるべしと思っていても、実現する法案が国会に提出されない」とした。

 河野議員は「現在の仕組は政府と与党執行部に大変都合がよい。だからなかなか変わらない。政権交代しても、そこは同じことだった」と問題視。「国会が機能するように改革できれば国民の思いを吸い上げる政治は実現する」と強調し、「すべての採決に党議拘束をかけたり、議員立法を縛っているような慣例もあわせて廃止し、国民の思いを受け止められる国会にすべき」と悪しき慣例の改善から国会改革を提起した。ブログでの勇気ある提案だ。一方で、そこまで深刻な悪慣習になってしまったということの裏返しともいえよう。(編集担当:森高龍二)