目的外使用強くけん制 身切る改革も 海江田氏

2013年10月02日 09:06

 来年4月の消費税3%引き上げが決まったことを受け、野党第一党の民主党・海江田万里代表は1日、「民自公3党で進めてきた消費税率の引き上げは超少子高齢化・財政の危機的状況に対応し、持続可能な全世代型の社会保障制度の構築と財政健全化などのために進めてきた社会保障と税の一体改革そのものであり、消費税の社会保障目的税化の趣旨を無視して、実質的に消費税収で不要・不急の公共事業等を増やし、財政健全化をなおざりにするようなことは断じて許されない」と目的外使用を強くけん制する談話を発表した。安倍総理は同日夕の記者会見で「消費税収は社会保障にしか使わない」と断言した。

 また海江田代表は復興特別法人税の前倒し廃止については「未曾有の大震災からの復興を全国民で必ず成し遂げる決意で、ことを誓った『絆』と『連帯』の精神に反する」として賛成できないとした。

 安倍総理は復興特別法人税の前倒し廃止は「足元の経済成長を賃金引き上げにつなげることを前提に行う」とし「12月中に結論を得る」と記者会見で記者団の質問に答えた。

 このほか、海江田代表は、消費税引き上げに関連して「議員定数削減をはじめ、行財政改革を含めて身を切る改革は全く進まず、滞っていることは看過できない」とし「民主党は国会審議を通じてこれら課題に対する政府の姿勢をただしていくとともに、その解決に向け政権を担ってきた政党として積極的に取り組んでいく」と政府を追及していくとともに、対案も示していく姿勢を強調した。(編集担当:森高龍二)