2012年1月に鳴り物入りで発売された、トヨタ<7203>プリウスのプラグインハイブリッド版、プリウスPHV。その時点での国内の年間販売目標台数を3万5000~4万台に設定していた。しかし、実際の12年の販売台数は、1万907台で、目標の4分の1しか達成できていない。2013年1月から8月までの販売台数3030台で、累計で約1万4000台にとどまっている。
そんな状況を打破する為に、今回、トヨタは、プリウスPHVを一部改良し、発売した。内外装の意匠変更したうえで全グレードの価格を見直し、エントリー価格を20万引き下げた、285万円とした。これにクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金が適用された場合の価格はおよそ255万円となる。
外装では、LEDイルミネーション付のリヤエンブレム、新意匠のアルミホイール、クローム調サイドガーニッシュやアウトサイドドアハンドルなどを採用している。また内装は、助手席インストルメントパネルアッパー部や助手席前アッパーボックス部、フロントカップホルダー部にソフトパッド表皮を採用している。そのほか、センタークラスターやドアスイッチベースを木目調とし、エアコン吹き出し口にもデコレーションを施し、上質感を追求している。
さらに、従来のスポット溶接より溶接打点間のピッチを細かくすることができる工法「レーザースクリューウェルディング」の採用などによりボディ剛性を高め、振動や騒音を低減している。
同社は、当面の年間販売目標台数については1万台以上とし、充電インフラの整備が一層進む10年代の後半には、年間2万台以上の販売を目指していくとしている。価格は285万円から399万8000円。因みに、HVのプリウスの価格は、217万円から334万円となっている。
今回の値下げとマイナーチェンジが販売台数に貢献するかどうかは、ちょっと疑問である。というのも、販売不振の原因は価格や内外装のデザインではなく、もっと根源的にあるのではないかと筆者は考えているからである。(編集担当:久保田雄城)