硫黄島を視察した小野寺五典防衛大臣は海洋権益や離島防衛など太平洋においての役割の大きさを強調するとともに、太平洋地域での情報収集能力強化のための通信傍受施設の設置場所視察を兼ねての硫黄島視察だったと語った。防衛省は来年度の概算要求に傍受施設設置に必要な費用を入れている。
小野寺防衛大臣はさきの記者会見で「今まで情報収集は日本海、東シナ海を中心に行ってきたが、日本は太平洋も含めた海洋権益が大きい国」と語り「特に南鳥島、硫黄島周辺には海底にたくさんの資源があるというふうにも言われている。そういったものをしっかり守っていくためにも情報収集は大変重要と思っている」として「情報収集のための通信施設は必要不可欠なものだ」と硫黄島での施設設置の必要を強調した。
また、離島防衛についても「日本の最東端に位置する南鳥島ひとつとっても、南鳥島があるおかげで大変な海洋権益が日本の領海、排他的経済水域ということになっている」としたうえで「硫黄島には広い滑走路もあり、自衛隊が常にしっかりと管理をしている場所であるので、様々な離島に対してひとつの拠点となって、太平洋地域の離島防衛もしっかりやっていきたい」と太平洋においての離島防衛でも硫黄島の果たす役割の大きさを語った。(編集担当:森高龍二)