適性調査にも『大問題』 秘密保護法を懸念

2013年11月23日 17:36

特定秘密保護法案の修正案が25日夕に予定される衆議院特別委員会で自民・公明・維新・みんなの党の4党共同提案・趣旨説明が行われるもようだが、日本共産党の志位和夫委員長は「秘密保護法」の「適性調査」には大問題がある、と強く廃案への呼びかけを展開している。

 志位委員長は「特定秘密を扱う公務員や民間人の犯罪・懲戒歴、精神疾患、飲酒、借金などが徹底的に調査される」とし、その対象は「本人だけでなく配偶者、子、父母、兄弟姉妹、配偶者の家族、同居人も調査対象。人権とプライバシーが侵害される暗黒の監視社会を許してはならない」と強く警戒している。

 また、国会議事録からの引用として「(秘密保護法の適性評価の)対象には国から受注を受け、特定秘密の提供を受けた民間企業や下請けで働く労働者、派遣労働者が含まれるか」との問いに対し、森まさこ担当大臣は「適性評価の対象となる」と答弁しているとし、「軍需産業の下請けの大田区や東大阪市の町工場、基地建設に関わる建設労働者、全てが対象となる」と際限なく、機密にかかわる関係者として適性評価の対象とされ、プライバシーが公的機関によって侵害されていく危険性の高さを指摘している。

 志位委員長は「秘密保護法は1941年の国防保安法に酷似している。何が国家機密かが明らかにされない。国家機密を漏洩、探知したものを厳罰に処する。教唆、扇動、陰謀も処罰する。みな同じだ。この法により大本営発表以外の全情報が封印、太平洋戦争の破滅の道を突き進んだ。繰り返してはならない」とも警鐘を鳴らす。(編集担当:森高龍二)