「当確」放送には十分な配意をと総務省要請

2013年07月05日 07:32

 総務省は4日、参議院選挙公示に伴い、NHKはじめ民放各社など放送事業者らに「当選確実」などの放送については「関係者に多大な影響を及ぼすことから、放送法の趣旨にのっとり、放送に対する国民の信頼にこたえるよう、十分な配意をお願いしたい」と要請した。

 要請先はNHK,日本民放放送連盟、日本コミュニティ放送協会、衛星放送協会、日本ケーブル放送連盟、民間基幹放送事業者(一部、衛星例外あり)、衛星一般放送事業者(同)、自主放送を行う有線登録一般放送事業者(同)。

 開票当日、開票開始直後から「当確」が放送されることは、さきの総選挙でもあった。各社ともに「いち早く当確を流すことが取材力や情報収集力、分析力を視聴者らにアピールする」放送メディアとしての価値の高さを示せるもののように錯覚しているのではと思われるところもある。「速報」以上に求められるのは「正確さ」だ。

 実際、昨年12月の総選挙で民放が落選候補を「当確」と放映し、訂正やお詫びをするケースが発生。影響が大きいことから、当確放送の過熱合戦を抑制し、放送メディア本来の視点で選挙報道をしてもらう狙いがありそう。(編集担当:森高龍二)