公明党の山口那津男代表は集団的自衛権の行使について「安倍政権の下でも、今、集団的自衛権の行使は禁止しているという基本に立っている」としたうえで「4月以降に安保法制懇から報告書が出て、それで、今国会で何らかの結論を出すというのは簡単なことではない」と今国会で結論を出せるような案件ではないとの考えを18日示した。
山口代表は「法制懇の報告書が出れば、与党に議論の機会を設ける。そして最終的に与党でコンセンサスをつくる努力をする。もし、これまでの政府の解釈を変えるのであれば、なぜ変える必要があるのか、どのように変えるのか、その影響がどこへ、どう及ぶのか、それをしっかり慎重に検討したうえで、最終的に国民の理解を得なければならないし、国際社会の理解を促す努力も求められる」と語った。
また、山口代表は「これまで内閣法制局が積み重ねてきた解釈は重い。また、事は憲法レベルの議論」と語り、慎重に時間をかけて議論していく必要があるとの考えを改めて強調した。
共産党の志位和夫委員長は集団的自衛権の行使について、安倍総理が憲法解釈を変えることで可能との見解を示すことに「現憲法下での集団的自衛権の行使禁止は『論理的追求の結果であって、政府が自由に解釈を変更することができるという性質のものではない』(2004年6月18日閣議決定)。時の政権が、自由勝手に解釈変更ができるというのは立憲主義否定の暴論」と批判。
また「小泉内閣時の閣議決定では『解釈変更が便宜的に用いられるなら、憲法規範への国民の信頼が損なわれる』と解釈改憲による行使を否定した。安倍総理の暴走は許せない」と強くけん制している。(編集担当:森高龍二)