日産インターナショナル社の欧州現地時間2014年3月3日18:00発表によると、日産自動車株式会社<7201>の副社長であるアンディ・パーマーは「欧州で今後、新型車14車種を発売し、総額20億ユーロ以上の投資を行うことで14年の欧州での生産台数を過去最高の水準まで引き上げる」と語った。現在、日産はかつてない程多くの車両を欧州向けにデザインし、生産と開発をしている。日産テクニカルセンター・ヨーロッパの知見と日産デザインヨーロッパによる最先端のデザインによって、革新的な商品、技術、魅力を作り上げている、とも語る。欧州において日産の従業員数は現在50,000人を超えており、昨年販売した日産車の約80%は欧州内で生産した車両である。過去30年の間に、欧州では1,000万台以上の車両を生産している。
日産は、スペインの3つの工場に、総額4億3,000万ユーロの投資を行ってきた。14年、15年には4車種の新型車両の生産開始を予定している。「e-NV200」を含む車種の生産の開始で、バルセロナ工場はフル稼働となりそうだ。1トンピックアップも生産開始になれば年間生産台数は20万台になる。
ロシアでは今後4年以内に、市場のシェアを少なくとも10%にするため販売数の3倍増加を目指している。サンクトペテルブルグ工場では、生産能力倍増のため1億6,700ユーロの投資、トリアッティ工場では新しい生産ライン導入のため6,000万ユーロの投資を行い、生産の拡大を実施している。
イギリスでは30年前に建設が着工されたサンダーランド工場が、今や世界でトップクラスの生産工場となり、現在は24時間操業で、12年と13年には50万台以上の車両を生産した。同工場は30年間に累計750万台以上の車両を生産している。14年には「キャッシュカイ」の生産台数200万台達成され、15年には欧州初生産のインフィニティモデルの生産も開始になる。
パーマーは「多くの新型が投入される人気車種のおかげで14年は欧州での生産が過去最高の水準となる。日産は引き続き16年には欧州ナンバー1のアジア系ブランドになるという目標に向かって取り組んでいく」と語った。日産インターナショナル社の生産担当VPコリン・ローザーも、グローバル企業としての成功は各国の現地生産にサポートされており、顧客のニーズに見合う商品を届けるには現地生産は必要不可欠、と述べている。
日産は世界各地の工場で多くの車種を生産している。現地生産によってさらなる生産台数の引き上げを目標とするとともに、現地生産は雇用も提供できる。(編集担当:高井ゆう子)