朝鮮日報は17日の社説で「韓日は報復と再報復の悪影響を繰り返すのか」と題して「韓日両国の最近の対立は政治分野から経済分野へと広がっており、これがまた両国国民の感情対立を増幅するという最悪のコースをたどろうとしている」と警鐘し、経済分野への影響からさらに国民感情に広がるのではと懸念を伝え「両国の指導者をはじめとする政治家たちの理性的な判断と行動が必要な時だ」と両国政府に理性的な対応を求めた。
朝鮮日報は「韓国にとって日本は中国に次ぐ第2の貿易相手国だ。日本にとっても韓国は中国・米国に次ぐ第3の貿易相手国である」と経済上の繋がりの強さを伝え「韓国・中国・日本は自動車・造船・鉄鋼・電子などの主要産業で激しく競い合う一方、域内分業システムを通じ最も緊密な貿易パートナーになっている」とした。
そのうえで「韓中日は北米・欧州の地域経済ブロックに対抗するため、アジア地域の市場統合強化においても重要な役割を果たしている。韓日間で経済報復措置が相次げば、どちらの国にとっても良いことはない」と政治的対立がこれ以上他の分野に拡大しないよう、両国政府、政治家らに冷静な行動を求めたものとして注目される。
朝鮮日報は「野田政権が発足以降、右傾化世論に便乗した対外戦略が連鎖的な衝突を招いている」との見方も示した。右傾化世論に便乗した対外戦略かどうかは別として、長期的な日韓関係を展望した理性的な判断や行動が両国政府に求められていることだけは社説通りといえよう。(編集担当:森高龍二)