マツダ<7261>は、「Mazda MX-5(日本名:マツダロードスター)」の次期モデルに採用する新開発「SKYACTIV(スカイアクティブ)シャシー」を、「ニューヨーク国際自動車ショー」で初めて公開した。同時に販売開始25周年を記念した特別仕様車『Mazda MX-5 Miata 25th Anniversary Edition』も、世界初公開した。
「MX-5」は、「走る歓び」を訴求するマツダのクルマづくりを象徴として1989年の発売以来、ライトウェイトスポーツカー特有の“Fun(楽しさ)”を一貫して提供してきた。同車は国や文化、世代を超えた様々なユーザーから支持を集めているクルマだ。累計生産台数は94万台を超え、「2人乗り小型オープンスポーツカー販売台数世界一(90万台以上)」として、ギネス世界記録にも認定されている。
初公開された次期ロードスターに採用する新開発「SKYACTIVシャシー」は、エンジンとシャシーを組み合せたものであり、マツダの新しいテクノロジーSKYACTIV搭載車初となるフロントミッドシップエンジンと後輪駆動のレイアウトを示している。
同時に公開した「Mazda MX-5 Miata 25th Anniversary Edition」は、「MX-5(ロードスター)」がユーザーとともに共有してきた25年分の“Fun”を集約させた特別仕様車だ。電動ルーフを採用した「パワーリトラクタブルハードトップ車(6MTおよび6AT)」をベースに、ソウルレッドプレミアムメタリックの外板色、ルーフ・Aピラー・ドアミラーのブラック塗装、オフホワイトのレザーシートおよびドアトリム、手塗り仕上げのインテリア装飾パネル、ビルシュタイン社製ダンパー等を採用、各部に「こだわり」を反映した仕様になっている。
25周年記念車はもちろん魅力あふれるモデルに違いはないが、現行車は、既に発売から9年が経過しており末期モデルであるので、やはり注目は部品とはいえ、初めて次期ロードスターのパーツが公開されたことだろう。歴代ロードスターの中で最もコンパクトなレイアウトを実現しながら、エンジンをさらに中央寄りに配置するとともに、低重心化を図っているという。また、優れた剛性・衝突安全性能を確保しながら、車両重量は現行モデル比で100kg以上の軽量化を目指すとしている。これは熱狂的なロードスターファンにとっては心踊るニュースである。次期ロードスターは、アルファロメオと共通のプラットフォーム開発が進められているが、いよいよそれも大詰めを迎えたと判断していいだろう。そうなると、熟成された現行モデルを今手に入れるか、それとも首を長くして次期ロードスターを待つか、悩ましいところである。(編集担当:久保田雄城)